ザックカバー、レインカバー、パックカバーの重要性と選び方

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ザックカバー(防水カバー、レインカーバー・パックカバー)は、雨が降ったときにザック(リュックサック・バックパック)の中に雨が進入するの防ぐための防水カバーです。ザックカバーは、非常に小さく収納できるので、持ち運ぶ負担にはなりません。

ザックカバー、レインカバー、パックカバー

 

富士山の天気は変わりやすい

富士山の天気は突然変わります。標高が高く登山時間の長い富士山では、山頂では雨は降っていなかったけど下山途中で雨や霧になることが多々あります。

富士山 ザックカバー、レインカバー、パックカバー

2011/08/04 山頂では曇りだったが、八合目で雨。メンバー全員ザックカバーを装着

急に雨が降り出したときに、ザックカバーで覆うことでザックを濡れにくくすることができます。

 

「NHK にっぽん百名山 富士山」(2013年)に出演された
富士登山ガイドのエキスパートの野中径隆さんによる
”ザックカバー、レインカバー”の講義

 

 

ただ、注意点としてザックカバーは100%雨の進入を防いでくれるものではありません

なぜなら背面(背中に当たる部分)はカバーされないからです。

ザックカバー、レインカバー、パックカバーの背面から水が浸入する

ザックの背面は背中と密着するため、直接雨が当たることはあまりありませんが、ザックを置いたとき、自身のレインウェアの背中に落ちる雨、ザックカバーの上部から落ちる雨、ザックカバーとザックの隙間に入り込んだ雨などで時間の経過とともに濡れていきます。

あくまで、ザックカバーはザックを濡れにくくするという補助的な道具と考えてよいと思います。

富士登山される多くの方が、デジカメや携帯電話などの電子機器類をもっているとおもいます。必ず電子機器類は、個別にジップロックなどに入れて防水しましょう。着替えなどのその他衣類も大き目の防水袋(透明ゴミ袋など)にいれて防水対策することが欠かせません。

まとめると、ザックの中に入っている濡らしてはいけないもの(カメラ・携帯などの電子機器類)や濡らしたくないもの(財布・衣類など)は個別に防水対策が必要です。

ザックの防水対策の優先順位は

ザックの中身の防水対策 > ザックカバー

です。

それでは、「ザックの中で防水対策するのであれば、ザックカバーはいらないのでは?」とおもわれる方も多いとおもいます。登山になれた方の中には、それを知ってあえてザックカバーを持たない方もいます。

ただ、雨の中でザックカバーがないと短時間の雨でもザック自体がべちゃべちゃに濡れることになります。そうなるとザックの外側が濡れ、やがて内部に雨が徐々に染み込む可能性があります。また、多量の水分を吸ったザックは重量が増え、歩行の負担も増します。

特に、山小屋で宿泊される方はザックを寝床まで持ち運ぶことになります。経験上、小屋のスタッフから濡れたザックを入れるためのポリ袋を渡されてその中にザックを入れることになると思うのですが、ザックがべっちゃべちゃだと非常に扱いにくく、触るたびに手が濡れ、荷物の出し入れで荷物の濡れ移りします。

ザックカバーで使っていれば、短時間の雨ならほぼザックは濡れず、長時間の激しい雨だとザック背面(背中側)は濡れるものの、外側は濡れ移りで湿っぽくなる程度にとどまります。

経験上、ザック内部の荷物に対してはジップロックやビニール袋などで防水対策して、なおかつザックカバーを併用することをおすすめします。

 

ザックカバー(防水カバー、パックカバー)の選び方

現在、さまざまなメーカーから販売されているザックカバーですが、選ぶときのポイントがいくつかあります。

 

ザックカバー選びの基本

 ザックカバーを選びの基本は

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ザックの大きさ、容量にあったザックカバーを選ぶ

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ことです。

たとえば、ザックの容量が30リットルの場合、ザックカバーは30リットル用を用意するのがベストです。

ザックが30リットルなのに20リットル用のザックカバーは使えません。

逆に、ザックが30リットルで40リットルのザックカバーを使えるかというと使えます。

ただ、必要以上におおきなザックカバーを付けると風でばたつくため、ジャストサイズが最も良いです

ザックの外に荷物をくくりつけるような場合は、少し大きめのザックカバーを使用することになります。

自分のザックの容量用のザックカバーを選ぶのが基本ですが、場合によっては汎用性を考え若干大きめのを選ぶとよいと思います。

「自分のザックの容量がわかりません。」という方は、直接アウトドアショップにもっていきカバーをかけさせてもらうとよいと思います。

 

水抜きが付いている

ほとんどの登山用のザックカバーの下には水抜きが付いています。

ザックカバーの底には、水が侵入してもすぐに排出する水抜き

これは、ザックとカバーの間に水が侵入してもすぐに排出できるようにするためのものです。

メーカーにより、水抜きの作りは違います。

ザックカバーの水抜き

この水抜きは、雨風が強い中での長時間の登山になると重要になってきます。ネット通販などで販売されている安物の中にはこの水抜きが付いていないものもあるようです。

登山用に購入する際は、この水抜きが付いているものを選びましょう。

 

背面で連結できる

ザックカバーの背面を止める

富士登山の場合、ザックカバーの背面でカバーの左右の連結できるものがおすすめです。

これにより、風によってカバーが外らない、バタバタと浮き上がらない、カバーのズレを防止する効果があります。

富士山の六合目以上はほとんど木々が無いために横殴りの雨になることも多々あります。

この機能が付いていないカバーを使った山仲間が「富士山で強風になるとカバーが外れるんじゃないかと気になって・・・カバーの連結はあった方が良いね」と言っていました。

 

サイズはジャストサイズを選ぶ

実際に大雨の富士登山での出来事です。

その日は、登山道が雨水で濁流となるほどの天気でした。

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2010/07/29 須走ルート

下山中にふと前を歩いているおばさまが目に入ったのですが、よく見るとザックカバーは付けているものの、ザックとサイズがあっておらず(明らかにカバーが大きい)ため、ザックカバーの下に水がたっぷんたっぷんと溜まって揺らしながら下山しているです。

おそらく、徐々にザックカバーの下に水が溜る→水の重みでザックカバーがずり下がる→たるんだ部分にまた水が溜まる、となったと思われます。強風と大雨でおそらく本人は下山で必死で、不要な重りを背中に抱えていることに気づいていませんでした。(気づいても大きすぎるカバーを付けている限り、また徐々に水が溜まってしまうのですけど)

その様子を見て、サイズオーバーのザックカバーは適切なサイズを使わないとああなるのか・・・と、身に染みて感じました。

 

おすすめのザックカバー(防水カバー、パックカバー)

一見同じように見えるザックカバーですが、さまざまメーカーを見比べてみると、結構違います。

ただなんとなく作ったレベルのものもあれば、さまざまな工夫を凝らして作らてたものもあります。

私が実際にアウトドアショップで調査してきましたので、参考にしてみてください。

 

モンベル ジャストフィット パックカバー

  • 【素材】40デニール・ナイロン・リップストップ[裏面:ハイドロプロ®]
  • 【重量】30L用:98g、 25L用:88g

耐久性と耐水圧に優れた超軽量パックカバーです。独自のジャストフィットシステムで荷物の量によって変化するパックの形状にぴったりとフィットし、強風時のばたつきを最小限に抑えます。背面上部までしっかりとカバーするデザイン。万が一水が浸入した際もボトム部に設けたドレインシステムにより効率的に排出します。

さまざまなメーカーのザックカバーを見ましたが、これが一番おすすめです。(私自身も実際に購入して使用しています)

理由は、

  • 天頂部分のストッパー付きのドローコードでダブつかないようにサイズ調整が可能
  • 背面を簡単に連結でき、強風時のばたつきを最小限に抑える
  • 性能の割に価格が手頃(コストパフォーマンスがよい)
  • 風で飛んでいかないようフックが付いている

からです。

天頂部分のストッパー付きのドローコードで容量5リットル分のサイズ調整が可能です。これにより荷物が減ったり増えたりしても簡単にフィッティングできます。また、メーカーによってザックの形状は多少異なりますが、モンベル以外のメーカーのザックでも、この調整により柔軟に合わせることができるでしょう。

このカバーは、他メーカーと違って、下部に生地の割れ目を作って水抜きする仕組みになっています。背面を簡単に連結はモンベルのは簡単できます。価格は、この作りにしては低価格だと思います。

また、登山中にザックの中身を取り出すときカバーを取り外しますが、強風だとカバーが飛んでいきそうになります。

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このようにザック上部に付いている吊り下げ用のループに引っ掛ければ、カバーが飛んで行くのを防ぐことができます。

モンベル ジャストフィット パックカバー

収納サイズは20/25リットル用は手に乗るサイズで、それほど嵩張りません。

このザックカバーは、かなり充実の機能がある割に価格は手頃なので、一押しです(^^)

モンベル ジャストフィット パックカバーは、さまざまなサイズ、カラーがありますので、選択肢が豊富です。

  • やはりこれになりました。(2017年3月21日):今使ってるのは他のメーカーですが、やっぱりこれに戻して正解でした。フィット感が良く、使用しない時はコンパクトです。値段は高いけど、使えば納得するにちがいない、そういう製品だとおもいます。以前紛失してしまったのは、背面のバンドを結束してないまま、自転車で強風の中走っていたので、飛ばされてしまったからです。使うときは、ゴムが縮まる力に頼らずちゃんとバンドを止めることが必須です。当たり前ですけれど。
  • 実用的パックカバー(2017年9月24日):手持ちの古い各社各サイズのパックカバーが、軒並みウレタン コーティングやシームテ-プの劣化で使い物にならなくなって きているので、15年ぶりくらいにパックカバーを新調しました。 とりあえず個人的に一番使用頻度が高い、この25/30リットル 用を購入。

    一昔前のパックカバーは単なるナイロンタフタで生地も厚めで した(50デニールくらい?)が、本製品は40デニールとなり、 薄くなったぶん低下する強度をリップストップ地を使うことで 補っています。 お陰で廃棄処分した同クラスサイズ対応の古いパックカバーに 比較し、スタッフバッグ収納時の体積がぐっと小さくなりまし た。

    生地のダブつきを抑える中央と上部二か所のテープ・コードで フィット感もよいですし、一昔前は単にハトメを打った穴だっ たカバー底の水抜き孔はフラップを設けた縫製によるものにな っており、外からの浸水はなるべく防ぎつつ、それでも(主に 体とパックの間から)侵入する水の排出効率にも優れそうです。

    施されているモンベル独自の防水コーティングHYDROPROは、 昔は白色でしたが今は無色透明で、コーティング厚も昔より薄 くなっています。 改良?コストダウン?どちらにせよ保管は広げた状態で風通しの 良い所で行いましょう。より長持ちするはずです。

    結論: 使用者の肩ごと包む特殊形状のカバーを除けば、私が知る限り、 現時点では最も実用性の高いパックカバーと思います。

[出典:amazon]

富士登山用であれば、次の2種類どちらかが、適切サイズだと思います。

ザック容量が30リットル(山小屋泊サイズ)⇒ ジャストフィット パックカバー 30

ザック容量が20~25リットル(日帰りサイズ)⇒ ジャストフィット パックカバー 25

(2018/06/18時点 30リットル用 \2,538、25リットル用 \2,322)

 

他にも様々なサイズがありますので、実際に使うザックのサイズに合わせて選ぶと良いでしょう。

モンベル ジャストフィット パックカバー 一覧(amazon)

 

通販格安カバー

ネット通販の売れ筋・人気ランキングを見ると1000円ぐらいから格安のザックカバーが販売されています。費用を抑えたい方は一度覗いてみても良いかもしれません。(富士登山で使うなら上記の機能があるものをおすすめします)

「ザックカバー」売れ筋・人気ランキング

 

購入前の注意点

最近販売されいているザックには、ザックカバーが最初から付属している場合があります。中には、それに気づかず別途カバーを購入してしまうケースもあると思います。カバーを購入する前に、自身のザックにカバーが付属していないか確認することをおすすめします。

ザックカバーはザック底に収納されているケースも

カバーの収納場所はメーカーにより異なりますが、ザックの底に付いているケースが多いです。(そのため購入時に気づいていないと、そのまま気づかないことも)

 

まとめ

  • ザックカバーは100%雨の進入を防いでくれるものではありません
  • ザックの中身の防水対策 > ザックカバー
  • ザックの大きさにあったカバーを選ぶ

必ずしも必要ではないザックカバーですが、私は使用しています。

経験上、適切なザックカバーを使用していても数時間も続く豪雨の中ではザックは濡れました。

しかし、短時間の雨ぐらいならザックカバーは活躍してくれます。

自分のザックの容量がわからない方は直接アウトドアショップに足を運んで確認してみてください。

 

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